【費用】ショットブラストの基礎知識・ケレンの種類は？表面加工を依頼

ショットブラストとは？

金属性の素材は表面に特殊な加工を施すことで、塗装などのさらなる加工が行いやすくなります。ショットブラストは主に、金属性の素材を対象として行われる表面の加工技術の一種です。対象物の表面に小さなガラス系の素材などを強く吹きつけます。これにより、対象物の表面には凹凸ができ、粗い状態になります。

ショットブラストの特徴

・目的・効果

ショットブラストによって加工された対象物の表面には、塗料がしっかりと密着するようになります。塗装そのものが長持ちするように加工することが主な目的です。また、加工された金属性の素材はサビにくくなります。こちらも主要な目的となっています。

・仕組み

鉄をはじめとした金属性の素材は、表面に酸化物が付着しています。これはサビの原因となります。ショットブラストを行うと、そのほとんどを除去することができます。鉄の酸化物が除去された金属は、表面に異物のない綺麗な状態のため、サビが進行しづらくなるのです。それに加え、ショットブラストによってできた表面の凹凸には塗料がしっかりと密着するため、塗装が剥がれにくくなります。

・種類

ショットブラストは手動式の機械で行うものと、自動式の機械で行うものに分類できます。このうち、自動式の機械は「ローラーコンベヤー式」「テーブル式」「ハンガー式」に細分化でき、各々に異なる特徴を有します。このことから、ショットブラストを行う際は目的や対象物の特徴に合わせて機械を選ぶことも重要になります。

ケレンとは？

塗料がしっかりと付着するように、素材の表面を加工する作業のことです。ケレンには1～4種までの種類があり、各々で目的や具体的な作業方法などに特徴があります。そのため、ケレンを行う際は素材の状態などから、どの種類が最適かを見極めることが大切です。こちらでは、4種類の特徴を一つずつ見ていきます。

1種

1種ケレンでは対象物の表面に付着しているサビや死膜、活膜を完全に除去します。そのため、作業そのものには多くの手間がかかり、場合によっては特殊な機器が必要になることもあります。また、ショットブラストをはじめとしたブラスト法が用いられることも少なくありません。

2種

2種ケレンでも対象物の表面に付着したサビや死膜、活膜を除去します。その際、すべてを除去するのではなく、一部を残すという点で1種とは違いがあります。この作業では電力工具を使用することが多く、また、手作業で行われます。

3種

3種ケレンにはサビと死膜を完全に除去しつつ、活膜は残すという点で特徴があります。この作業はワイヤーブラシややすりなどを用いて手作業で行われるため、その工程に関しても1・2種とは明確に異なります。

4種

4種ケレンは、対象物の表面に付着した粉状の異物や汚れなどを除去します。対象物の劣化が少ないケースで用いられることが多いです。サビなどの除去に手間のかかる異物がない場合には、洗浄だけを行うこともあります。